G-STEP(ジーステップ)プロジェクトとは、
「患者市民参画に基づくヒト幹細胞由来の生殖細胞研究のELSI対応とガバナンス」として、
日本の国立科学技術振興機構(JST)社会技術研究開発センター(RISTEX)によって採択された研究です。
近い将来、シャーレの中でヒトiPS細胞から精子や卵子を作成できる時代が来るかもしれません。
幹細胞などから生殖細胞を作るこのような研究は、IVG研究とよばれます。
IVG研究は、ここ十数年で大きく進展した、
医学・医療や社会、今や未来を生きる人々への
様々なインパクトを秘めた基礎生物学・基礎医学研究です。
恩恵が期待されると同時に、
新しい科学技術につきものの倫理的・法的・社会的課題(ELSI)があり、
これらの検討や対応が不可欠な領域でもあります。
そこでG-STEPプロジェクトは、
市民や患者の参画を通じてIVG研究のELSIについて考え、
社会の中でよりよく位置付けることを目指します。
このプロジェクトに関わる研究者陣も、
ELSIの研究者だけでなく、実際にIVG研究で世界をリードしている日本の研究者や、
生殖医療に詳しい専門家などの多様なメンバーで構成されています。
プロジェクト全体として、多様な人々が集まってともに「未来」を考え、
その「未来」に向けて必要なルールや仕組みなどを提案することを目標にしています。
本プロジェクト名の「G-STEP」は、
「Gametogenesis from STem cells and ELSI/governance by Patient and public involvement」の略語です。
幹細胞(STem cells)由来の配偶子形成(Gametogenesis)に関する
倫理的・法的・社会的課題(ELSI: Ethical, Legal, Social Issues)とガバナンス(governance)のあり方を、
患者市民とともに考える(患者市民参画:Patient and public involvement)ことを意味します。
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